実用・自己啓発

日本人がハマりやすい「成功体験の落とし穴」

2020年11月4日

(この記事は2020年11月4日に更新されました)

「以前は仕事がうまくいっていたのになあ・・・」

「前はよかったなあ・・・・」

「以前よりも今の方が自分はダメかもしれない・・・」

そんな気持ちを持っている方は、成功体験落とし穴にハマっているのかもしれません!

こんにちは、たんくです。

ぼくは最近「前は上手くいったんだけどなあ・・」と思うことが多いです。

スポーツでも勉強でも、「以前よりも退化しているかもしれない」と思うと、とってもイライラしてしまいますよね。

 

たんく
できていたことができなくなるって、すんなり認めたくないしつらいです。

 

実はそれ、うまくいったときの考え方にヒントがありました。

今回は、志水浩氏の著書「成功体験は9割捨てる」を読んでの感想や、これから必要な考え方をまとめていきたいと思います。

 

「成功体験は9割捨てる」は、成功することによってハマってしまう罠を解説。失敗はよく生かされますが、成功はどう生かしていくべきなのか。

 

実は成功体験の落とし穴は個人だけの出来事ではありません。名だたる大企業も成功の罠にハマっています。

  • ソニー
  • コダック
  • ライザップ
  • シャープ

誰もが知る大企業も、成功の罠にハマっています。中には倒産した企業も。

 

本書では成功体験によって落とし穴にハマった戦時中の日本の姿が多く描かれています。

どうして成功することによって罠にハマるのか、成功をどのように受け止めるべきなのかをまとめていきたいと思います。

結論:成功すると思考停止に陥る

「成功体験は9割捨てる」では、成功の罠を4つの面から解説。

  • 固執の罠
  • 束縛の罠
  • 驕りの罠
  • 思考停止の罠

しかしポイントをまとめると、すべて思考停止につながります。

解説

それぞれの罠を簡単に解説していきます。誰でも経験したことのある気持ちや出来事だと思います。自分の経験を思い出しながら読んでみてください。

固執の罠

固執の罠は、ソニー、コダックがハマった罠です。

一度成功すると、同じ手を何度も使いたくなる。そんな気持ちを持ったことはありませんか?

 

サッカーでロングシュートがたまたま一回目で入っただけで、その後も作戦を軽視しロングシュートを打ち続ける。

もちろん全然入りません。そんな感覚です。

 

企業では、成功したあとにライバルが現れても”自分たちの製品は大丈夫”という希望観測を持ってしまい、倒産に追い込まれました。

束縛の罠

ライザップのハマった罠です。

ライザップは・・・結果にコミットしすぎました。

 

ライザップは2015年の中期経営計画で「6年後の2021年にグループ売上3000億円、営業利益350億円」という目標を掲げ、その目標にコミットし続けました。

 

その結果、無理な経営に走ってしまいました。目標に縛られたのです。

驕りの罠

驕りの罠は、シャープがハマった罠です。

シャープは「世界の亀山モデル」とブランディングした液晶テレビを打ち出し、メイド・イン・ジャパンのブランドとして大成功を収めました。

 

しかしシャープは市場分析をしっかりと行いませんでした。

大阪の堺工場への投資額の大きさが引き金となりました。

 

亀山工場の4倍の投資が行われたにもかかわらず、生産技術の革新がなされなかったため、コストダウンは図れず。

結果としてシャープは台湾の企業に買収されます。

 

「世界の亀山モデル」として大成功したことによる、メイド・イン・ジャパンのブランドに対する驕りがありました。

思考停止の罠

思考停止の罠は、太平洋戦争にて日本軍がハマった罠です。

思考停止の罠とは、強烈な成功体験が”考える”ことを奪うことです。

 

日本は一度は完全勝利を収めますが、そのときの作戦に依存して考えることをしませんでした。

その後は敗北を重ねていき、最終的には悲劇的な結末となりました。

 

一度、完全勝利をした時の状況は、その後は一度も起こらなかったそうです。

正しい成功のとらえ方

成功することによって、ハマってしまう罠があることをご紹介しました。

では、どのように成功と向き合っていくべきなのでしょうか?

上手くいっているときほど準備

成功することによって思考停止に陥ります。結果として大きな失敗につながります。

つまり成功しているときに油断は禁物。

 

しかしいくら油断していないつもりでも、不況の波は訪れるもの。

上手くいっているときほど、不況に向けて準備をしましょう。

 

ユダヤの経典”タルムード”にも「太った7頭の牛と痩せた7頭の牛」という話があります。

豊作の年に、食料を食べつくすことなくしっかり備蓄をしておくことで、その後の大飢饉を乗り越えることができたというお話です。

 

またこの考え方は、スポーツや勉強など様々な場面で役に立つ考え方です。

油断していたらいつの間にか負けます。

 

上手くいっているときほど準備をしましょう。

都合のいいことを信じてしまう自覚を持つ

成功しているときは、本質が見えなくなりがちです。

実際、ソニーやライザップなどの企業も本質が見えなくなり”固執の罠”や”束縛の罠”にハマってしまいました。

 

ライバルが良い製品を出しても、”自分の商品ならこんなにすごいんだから大丈夫だろう”と考えてしまうのです。

 

人間は、「自分に都合のいいことを探してでも、それを本当に信じてしまう」のです。

このことを自覚することが大切です。

 

むしろ「見たものを信じるのではなく、信じていることが見える」という自覚を持ちましょう。

 

信じたいことばかりを見ずに、本質に向き合っていくことができれば罠を回避できるかもしれませんね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

成功することによる罠は一言で表すと”思考停止に陥る”ことです。

 

「前はうまくいったんだけどな・・・」から抜け出して、さらなる成功をめざしてがんばってくださいね。

 

 

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