(この記事は2020年12月29日に更新されました)
「けテぶれをやっているが効果があるのか分からない・・・」
「けテぶれを始めたが、子どもによっては適当にやっているだけに見えてしまう・・・」
「今のクラスはけテぶれがしっかりできているのだろうか・・・」
今回はそんな不安を持つ先生に向けて、書いていきますよ!
こんにちは。現在現役で公立小学校で教諭として働いている、たんくです。
今年の4月より、子どもたちのより良い学びの実現に向けて”けテぶれ”を導入しました。
けテぶれを始めるにあたって、必ず必要になる力があります。
それは、「丸つけをする力」です。
実はこの「丸つけをする力」が、思ったより重要で、けテぶれの土台をなす力になります。
この記事では、「丸つけをする力」とはどんな力なのか、また、「丸つけをする力」がどのようにけテぶれにかかわって、どのように子どもに伝えるべきかを書いていきます。
丸つけをする力とは
丸つけをする力とは、どんな力なのでしょうか。
それは、自分で問題を解き、正確に丸つけをする力です。
言葉通りの意味ですね。これは当たり前にできることでしょうか?
実はこの丸つけをする力は、当たり前のようで当たり前じゃないんです。
なぜなら、丸つけをする力をつけるためには、大切なポイントを理解しておかなくてはいけないからです。
また、自分で自分をコントロールする、自制心もなくてはいけません。心の強さも、「丸つけをする力」には必要です。
「丸つけをする力」はけテぶれで絶対に必要な力です。可能なら低学年のころから身につけさせておきたいところ。
ポイント① 正確に丸つけをする
毎日のけテぶれを見ていても、適当に丸つけをしてくる子は一定数います。
間違っているのに丸をしたり、何個か間違っているのに全部で大きな一つの丸にしてしまっている子もいます。
丸つけは面倒なものであるという認識が強いですね。
これは、丸つけをする意味をちゃんと理解していないことが原因です。
このままだとなかなか成長できません。間違いを肯定的にとらえる姿勢が必要です。
ポイント② 答えを写さない
丸つけを子どもたちが自分でやるなら、問題集やドリルを配るとき、もちろん答えも一緒に配ります。
始めから子どもたちは、答えを持っている状態です。
答えを見ようと思えばいつでも見れる状態です。
答えがあったら写して終わらせてしまうのも子どもならやりがちですよね。
もちろん、答えを写しているだけでは力はつきにくいです。しかし、けテぶれの「テ」をまったくしていないですよね。
ぼくは「テ」は、ただテストをする以上の意味があると思っています。
それは、自分の実力でテストをすることで、課題に対する取り組みが主体的になるということです。
ただ自分で漢字を選んで何回か書くだけではなく、テストをすることで”自分の課題”が見えるので、責任を持って取り組みます。
丸つけをするために配布された答えを丸写しする。これも、丸つけをする意味をちゃんと理解していないことが原因です。
丸つけをする意味とは
では、丸つけをする意味とはなにか。どのように子どもに伝えればよいのでしょうか。
けテぶれでいう丸つけとは、「テ」と「ぶ」の間にあります。
「テ」と「ぶ」のあいだには、「正確な丸つけ」という隠れた文字があります。
テストをしてから、正確な丸つけができることによって、
- 自分がどこで間違えるのか
- どんなふうに間違えるのか
- 何を理解していなかったのか
などを、しっかり分析することができるのです。
つまり、「テ」のあとに正確な丸つけができていなと、そのあとの「ぶれ」は意味のないものになってしまいかねません。
子どもには、「ぶ」「れ」のために丁寧に丸つけをするように伝えましょう。
また、自分の課題を正確に把握することによって、課題に集中することができ、効率的な学びをすることもできます。
まとめ
「丸つけをする力」は、けテぶれの基礎になります。
低学年であったり、発達段階的にけテぶれを行うのが難しい場合は、まず丸つけをする力をつけるのもいいでしょう。
今すぐけテぶれを始めなければならないということはありません。その基礎を養っていきましょう。
僕は、適当に丸つけがされているのを見つけたら、「これは○でいいですか?」というコメントを残します。こちらで正しい答えに直すわけではありません。
あくまで、子どもが自分で学ぶ力をつける。その中で丸つけをする力はかなり重要であると思います。